「は、恥ずかしいです…先生。」
恥ずかしすぎて
どうしたらいいか
分かんないよ…。
「さっきから思ってたけどさ、約束忘れた?」
「え?」
「2人きりのときは?」
先生に質問され
思わず素直に言ってしまう私。
「名前で呼びあう。」
「その通り。」
ニコッと笑う先生に
思わず私も笑顔になる。
でも、
その笑顔は一瞬で
なくなってしまった。
「実紅、さっきから俺のこと先生って呼んでるだろ。」
「そ、それは……」」
「拓って、呼んでみ?」
「た、…拓くん。」
「くんなんかいらない。」
私には
先生を名前で呼び捨てる
なんてこと、できないよ!
私が困っていると
先生は、急ににやついた。
「そうだ。俺の言うこと聞かなかったら、お仕置きしよっか。」
「お仕置き!?」
い、嫌な予感しかしない!
「そんなに警戒するなよ。実紅が素直に答えればいいだけだ。」
「はい…」
分かってはいるんだけど
どうしても
恥ずかしさが邪魔する。
「なあ、返事の仕方教えてほしいんだろ?」
「え!あ、はい。」
「俺への返事は全てYESで答えろ。」
強くはっきり言う先生に
私は恥ずかしさが
消えてしまうほど
見とれてしまったんだ。
