蓮見は持っていた譜面を戻した。



『教室で楽しそうなとこ見たことないからさ、大田が笑ってるとこ見たいんだ』



笑ってるとこがみたい?


あたしが?


なんだこいつ…



『まああたしがただ見たいだけだし、嫌ならいいよ』



蓮見はそう言って教室から出た。