すると蓮見先生のお父さんはドアのほうに行く。



「あなた、どこに行くんですか?」


「すぐに戻ってくる」



そう言って講堂から出て行った。



「…加織のところでしょうね」


「え?」


「あの人の心の中に何かが変わったんだと思います」



蓮見先生のお母さんは微笑む。