この場所で過ごして 4




「本当はあいつが辞めたら悲しむ生徒はたくさんいる」



草宮はゆっくりと顔を上げる。



「俺だってそうだ、だから最後の授業をやってほしいんだ」


「くだらない」



蓮見のお父さんは投げやりな感じで言う。



「お前にはもう1つ教えてやるよ」


「なんだ?」



草宮は立ち上がり蓮見のお父さんの耳を引っ張った。