「美味しい?」
―――ニコッ―――――
「――――ッ」
あまりにも、可愛いすぎた。
肩にかかるぐらいの金色の髪の間から見える、その笑顔…。
青く澄んだ瞳が……。
つか、俺、名前、知らないんだな。聞いてみようか…。いや、どうしようかね。
まっ、試してみるか!
「ねぇ、お名前、教えてくれない?」
すると、ちょっとした沈黙。
「………。」
「俺、風間 優斗。」
「………名前、ないの……。」
えっ!!マジか。
聞いちゃまずかったかな?
「………名前、つけて…?」
んっ!聞き間違え?
でも、はっきりと聞こえた。
「………いや……?」
その表情はあまりにも、悲しみに満ちていた。
「んっ、わかったよ。」
すると、女の子は、笑顔を浮かべた。
「じゃ、シイナ。」
「………シイナ……?」
首かしげてるよ……。
「いやかな?」
「………イヤじゃ…ない…。」
「良かった!よろしく。」
―――コクッ―――

