日の出までは、もう少しだな…。

東の空の赤みが広がってきている。


まさか…朝日を見れるとは思わなかったな…。
今頃、海底に沈んでいる予定だったから…。


あの子…華央璃ちゃんとここで会ったから…。
そう、華央璃ちゃんがいなかったら、俺は今頃もうこの世にはいなかったんだろうな…。


華央璃ちゃんは、自分の居場所も思ってくれる人もいないみたいな話をしていた。
いや、思ってくれる友人はいるけど、その子を自分のせいで傷付けたと、線を引いて、離れてしまってもいる事がわかった…。

少なくとも一人じゃないのにな…。