そこで、俺は頭をかいた後、 「ここは、展示されているものに目がいく…。でも向こうは違う…。」 と、華央璃ちゃんに耳打ちした。 すると、暫くは訝しげな顔をしていた華央璃ちゃんだが、 「…わかった…。でも、いつかは連れて来てよ?」 と、先ほどよりは少し表情を和らげて言った。 こらこら…、名古屋と大阪…どれだけ離れていると思っているんだよ…。 ま、これを華央璃ちゃんに言ったところで、 「宮崎からよりは、近いでしょ?」 と、言い出しそうなので、黙っておくことにした。