「甲板に出てみたい…。」 そんな華央璃ちゃんの一言で、食後に甲板に俺達は出た。 冬の夜ということもあり、人影はなく、俺達二人だけだった。 ディーゼルエンジンで走るフェリーのエンジン音と煙突からの煙の匂いが、ロマンの欠片も与えてくれないので、安心しつつも苦笑いをしてしまった。