悲しい同窓会



有紀奈の胸には18年前の未曽有の大地震の様子が、蘇っていた。


18年前の今日、震度8の地震が母校神宮寺高校を襲い、校舎は全壊、学校にいたほとんどの人が逃げ遅れて亡くなった。


有紀奈はその日偶然、インフルエンザで学校を休み、幸か不幸か難を逃れたのだ。

そのことが有紀奈を苦しめた。私だけが、という思いが彼女の周囲を渦巻いていた。



有紀奈は今になって、病院のベッドで言った雅子の言葉を思い出す。


頭に包帯を巻いただけの応急処置しかしていない雅子は、仲の良かった山野文恵と、遊びの約束を巡ってケンカしたことをしきりに悔やんでいた。
山野は恐らく手遅れだと知ると、雅子は目を大きく見開き、絶句した。


そして泣きながら、何度もごめんね、ごめんねと繰り返しながら雅子は、有紀奈の目の前で目を閉じた。