やがて有紀奈は山本の所にもやってきた。 有紀奈は両手を合わせ、目をつぶる。 「ごめんなさい。私だけ……私だけが……」 何かを悔やむような涙声だった。 会場が静まり返っているので、その声は周りにもよく響く。 山本は棒のように突っ立ったまま動けない。