「声が大きいぞ、美古お前…別にお前のコトじゃない。商品の名前だ…」



「私を思って考えたんでしょ?」



テレるトーマをからかって、弄ぶ私。


「俺じゃない…商品名はライターが考えたんだ」



「!?」



包の中に小さなメッセージカード。



「何て書いてるの?」



「フランス語で、『ジュテーム』だ」


「『ジュテーム』って意味は?」



「…本当に知らないのか?美古」


「フランス語って全然、わからない…って言うか…日本人なんだし、日本語で書いてよ…トーマ」



「俺のシナリオ通りには動かないなぁーお前は…」


「私…小悪魔だから」


トーマは呆れたように、自分でグラスにスパークリングワインを注ぎ、飲み干した。


『ジュテーム』くらい知ってるよ。本当は…