身体の調子も崩しがちで、トーマが帰宅する前に私は就寝してしまうコトが多くなった。



仄暗い部屋に差し込む隣の部屋の明かり。


トーマが静かに部屋に入って来た。


ベットの中だけど、今夜は身体を起こして、出迎えた。



「起きてたのか?美古」


「うん。お帰り…」



「ただいま」


私に気を遣い、仄暗いまま、ネクタイを緩めるトーマ。


私がサイドテーブルに置いていた照明のリモコンを操作して、室内を明るくした。


暗闇に慣れた目が一瞬、明かりに眩んだ。


「暗くてもいいのに」