俺は非常口の扉を無断に開けて、外に出た。


鉄製の階段。


足元から吹き抜ける夜風が少し肌寒い。



「お前…今日のブログ…消せ!!」

俺は自分のケータイを美古に渡す。


「やだっ…消さない…」


「お前のせいで…俺は会社で恥かしい思いしたんだ!!」


「別に恥かしいコトは書いてないけど…。久しぶりに甘い夜を過ごしたってくらいしか書いてないけど…」


「その言葉のニュアンスで…皆…想像するだろ??」


「想像は…私の管轄外よ・・・」



「・・・」