* * *

夕方は、都内のホテルで、取引先の会社の創立30周年のパーティに出席。


麻古が秘書として、俺に同行。しかし、パーティ会場は華やかな席。
地味な色目のスーツ姿の麻古。


何だか、勿体なく見えてきた。


ホテルのエントランスを通り、パーティの会場のある2階のフロアの緩いカーブの階段を上がろうとしたが、俺は途中で足を止めた。



「どうされました?社長」


「パーティまでは少し時間がある…ちょっと来い。麻古」


「えっ!?」


俺は麻古の右手を掴んで、階段を駆け降りた。



そして、地下にあるショッピング街を物色。