二人で丁重に礼を言って、薬を処方してもらい、栗原の待つ駐車場へと急ぐ。



「私がもっと早く気づいて、ちゃんと治療していれば、トーマに迷惑かけなかったのに」



「・・・今からでも遅くないだろ?」


「うん」


「子供を授かるコトができる可能性はある。こうして、前向きに自分の病と向き合うお前を俺はずっと支えていくつもりだ」


「トーマ…」



「・・・」


俺たちの前に、栗原が現れる。



「待たせて悪かったな…」


「別にこれが俺の仕事ですから…」


俺が代わりに子供が産めるなら…産んでやりたいが、性的に無理な話。

社長でも、自然の摂理には無力だな。