すいません、嘘です。




引きずるのも辛かったし、ちょっとした事でも痛かったし。




だからといって、年上のあたしが弱音吐いたらだめだよね。




「…ごめん、まだ祐希奈をやったヤツわかんねぇんだ」



「あ、まだ気にしてたの？」




悠希君はいったん止まり、下に俯く。




少し首を傾げ、悠希君の頭を撫でた。




「大丈夫、仕方ないよ。あたしももう少し気を付けてれば良かったんだから。ね？」




最後に肩をポンポンと叩き、笑ってみた。




「だけど……、あん時マジで……」




悠希君は、言葉を詰まらせる。