「俺嫌いになった?」




腕を離され、どこに行くかと思えばあたしの正面に座った。




その質問は、痛い。




……そんな事で、嫌いにはなれない。




そんな自分がいた。




「好きだよ……」




それだけ言うと、悠希君はいつものように笑った。




「そうだと思った」




そう言って、ゆっくりキスをしてきた。




悠希君は、裏表があったんだ。




表は可愛い後輩。




裏は先輩関係なしに意地悪な悠希君。




ただ変わらないのは、優しいとこと笑顔。