五分だけ、って言われても、めちゃめちゃ緊張する。




冷静な顔を頑張って作り、何にもしないようにした。




「手小さいですねー、いっつも男としか手繋がないから」



「え、まさかのそっち系!?」



「違います!」




あ、冗談で言ったのに。




ごめんと笑いながら謝った。




「…颯人ともたまに繋ぎますよ?」



「え、ウソ…! あたししかいないと思ってたのに…」



「繋ぐっつっても、サッカーで気合いいれる時ですよ?」



「…勘違いさせないでよ」




少しだけ頬を膨らませた。




……なんか、駄目だ。




悠希君と手を繋いでると、緊張する。




そんなんじゃない。