そのまま悠希君の顔が見れなくて、頭を上げても目線はそらした。




感じ悪いかな…。けど、やっぱり見られないし。




「…あ、祐希奈先輩手冷たいですねー?俺熱くて仕方ないのになー羨まし!」



「……あ、うん」




悠希君なりの気遣いか、話を逸らしてくれた。



良かった……、救われた。




「冷まそー、冷たくて気持ちいし」



「え?」




安堵のため息をついたのも束の間、両手を悠希君に掴まれた。




さっきより少しだけ距離が近づく。




「やっぱ気持ちー!」



「あの、悠希君…」



「すいません後五分だけ!」