彼氏は可愛い年下系

眉間にしわをよせ、沢村君はあたしの前に立つ。




……そうだよ、悠希君が、いるんだよ。




そんなの、分かってる。




「……話し聞くだけなら、いいよ」




分かってるけど、話しは聞きたいの。




あたしがそうやって頷くと、一樹君は意図も簡単に、無邪気な笑顔をした。




「じゃ、バイト終わったら来て?」



「ん、分かった」




そう言って、一樹君は店から出ていった。




「なんか買ってけっつの……」




そう呟き、震える手を握る。




あたし、なんて言ったんだろう。




彼氏がいるくせして、元カレの家になんか行っちゃ、駄目なのに。