「………」




隣で眠る一樹君を見て、あたしは黙りこむ。




あたしは、起き上がり服を着た。




あぁ、気を緩めれば、また涙が流れる。




ごめん、好きだよ。




あたしを守ってくれて、ありがとう。




大好きだよ、大好きだよ、…




「っ、大好きだよ……!」




ボタッと大粒の涙が溢れた。




靴と鞄を手に持ち、部屋を出ようとする。




……足が、動かない。




未練がありすぎて、……どうしようもない。




「………バイバイ」




そう言って、あたしは一樹君にキスをした。




もう、大丈夫だよ。




あたしなんかが彼女でごめんね。




その後、静かに自分の家に帰った。