彼氏は可愛い年下系

『やっぱり、見て見ぬふりはできない…。一樹もまだ、あんな状態だし…!』



「……あたしは、別れたくありません」



『お願い…っ。なら、後一ヶ月…。一ヶ月したら、一樹と別れて……』




一ヶ月




それは、あたしにとっては短い期間としか言いようがなかった。




ただ、…電話越しに聞こえてくる一樹君のお母さんの泣き声。





あたしは、同意するしかなかった。





ゆっくり頷くと、一樹君のお母さんは少しだけ、笑った気がした。




今からあたしは、一樹君といられる時間がカウントされていく。




それは仕方ない、なんて割りきれず、あたしは、ひとりで泣いていた。