そう、笑ってれば大丈夫。




あたしは、大丈夫なんだ。




もう、未練は無くそう。






「祐希、いる?」



「あ、颯。いるよ」



「入っていい?」



「うん」




颯はガチャリとドアを開け、入ってきた。




あたしは、ケータイを閉じる。




「祐希、あのさ…」



「ん?」



「悠希、となんかあったん?」



「あ、別れたよ」




さらっとそう言って笑う。




けど、颯は笑っていなかった。




「一樹先輩、先週の文化祭にいただろ?もしかして、それで?」



「一樹君じゃないよ。あたしが悪いの」