黒板消しを置き、窓から手を出し、ついた粉チョークを落とす。




「祐希奈ねぇ……、男子が味方だと思ってるよ?可愛い後輩君を唯一批判してるからね」



「だって別に好きじゃないし…。あのガキんちょ」



「可愛い後輩君言ってー!」




耳を塞ぐ友達の千夏。




あたしは、苦笑いしかできなかった。




そんなにあの後輩が偉いの?




芸能人でもないのに、どうして…。




「とにかくっ!」




バンッと千夏が机を叩いた。




「可愛い後輩君は、女子じゃ人気なんだから!祐希奈も好きになりな♪」



「は、はぁ……」




あたしは、千夏の説得力に負け、頷いた。