「行こ」



「あ、うん」




そして、電車に乗り込んだ。




「今日親いないんだよね」



「そっか。実は家も」



「あー颯人からのメール見たから知ってる」



「そうだったね」




少し笑うけど、親いないんだ。




見たことないんだよなー、悠希君の親。




きっと綺麗なんだろう、見てみたい。




「……あ、着いた。降りよ」



「うん」




二駅目に降りた。




本当なら、自分の家に帰るはずだったのに。




けど、好きな人と帰る所が一緒って嬉しいかも。




そんな思いを抱いて、悠希君家に行った。