「あーっ、綺麗だった!」



「良かった」



「けどあたし全然喋ってなかったかも」



「超ー退屈だった!」




悠希君は意地悪な笑みを見せてきた。




なにかに夢中になると喋らない性格だからか、よくみんなに言われる。




「電車、あと5分だって」



「んじゃ待つか」




空いているベンチに座り込む。




歩いたせいか、少し足が痛かった。




「…で、今日どうすんの?」



「え?あー……泊めて、ください」



「へへっ、その言葉待ってた」




そう言い、あたしの手をとり立つ。