「…宮こそ、知り合い?」



「………」




その質問は、痛かった。




髪の毛をくしゃっとさせる。




「…会った時、随分と宮の事聞いてきたし、なんか辛そうな顔してたけど」



「…そうだね、辛いだろうね」



「なにがあったん?」



「そんなの、沢村君に関係ないよ…!」




やな事、言っちゃった。




口を押さえ、沢村君の沈む顔を見た。




そっか、とだけいい、あたしから離れた。




「……ごめん。その事、触れてほしくなかったから」



「俺が無神経だった」



「ううん。なんか、…ごめん」