1人は結構つまんないけど、駅まで15分くらいだし、仕方ない。




ケータイを触りながら、歩いていった。




「いーつきっ!」



「っ」




その名前を聞き、後ろを振り返る。




そこには、茶髪の人がいた。




知らない人、か。




ため息をつき、また歩き出す。




無性に、歩く速さが上がった。




早く、悠希君に会いたかった。






「ゲーセンの道から真っ直ぐで、十件目……。一、二、三…」




じっくり家を数えていく。




どれもオシャレな家で、羨ましかった。