もうすぐ

予定日だという

3日前、

有喜に異変がおきた。

「うっ…

 純一…助けて…

 今まで以上に痛い…

 赤ちゃん…

 死んじゃう…?」

純一が急いで駆けつけると

有喜はお腹を抱え

床に横たわっている。

「痛いよ…。」

明らかに陣痛だと

思った。

純一は急いで

有喜を車に乗せた。

「頑張れ!

 すぐ着くぞ!

 その痛みは

 お腹の中の子が

 早く出たい~

 って叫んでる証拠なんだ。

 有喜は安心してていいぞ!」

そう有喜を励ましながら

足早に病院へ

向かった。

病院に着くと

有喜はすぐさま

分娩室へと

誘導された。

何時間たっただろうか…

廊下には

有喜の

痛み叫ぶ声が

響きわたっていた。

その時、

「オギャァー。

 オギャァー。」

純一の耳に

赤ん坊の声が

届いてきた。

純一は

遅れてきた

有喜の母親と一緒に

立ち上がった。