純一は

自分の気持ちが

いつか

有喜に届くと信じて

日記に

気持ちを記した。

『有喜、

 子供が出来るって事は

 簡単なことじゃ

 ないんだ。

 育てていかなければ

 いけないし、

 今以上に

 夫婦が

 協力し合っていかなければ

 いけない。

 でも、

 今の俺達なら

 絶対

 やり遂げる

 自信がある。

 俺は

 有喜との子供が

 本気で欲しい。

 有喜とじゃなきゃ

 ダメなんだ。

 子育ては

 俺が責任持って

 成し遂げるから、

 有喜は

 それを影で

 見守ってくれれば

 それでいい。

 二人で愛の結晶を

 作っていこう。

 そして、

 俺は

 子供に有喜のことを

 一杯知って欲しいんだ。

 こんなに

 素敵な女性が

 居るって事を、

 一人でも

 多くの人に

 知って欲しいから、

 俺の子供を

 産んでくれ…。』

純一は

ありのままの気持ちを

書き記した。

有喜が

全てを理解してくれるとは

思わなかった。

最小限の気持ちを

分かりやすく

書いたつもりだった。

純一は

そっと日記帳を

有喜の枕元に

おいた。