半年経っただろうか、

有喜の体調は

急に思わしくなくなった。

気力がなくなって、

日中ベッドで

寝ている日が多かった。

「体がなんか

 ダルくって…。

 食欲ないから

 いらない。」

有喜はそう言い、

殆ど食事も

取らなかった。

純一は心配になり、

病院に連れて行く事にした。

「有喜、

 ちょっと

 病院で見てもらおう。」

そう言い、

有喜を車に乗せ、

病院へ向かった。

病院に着き、

手続きをした。

「採血と検尿を

 お願いします。」

看護師にそう言われ、

検尿コップを渡された。

「お茶が

 入ってないよ?」

有喜が

キョトンとした顔で

純一を眺めている。

「そうだね、

 後で買ってあげるよ。」

純一は

優しい口調で

そう言うも、

目にはうっすら涙を

浮かべていた。

なんで有喜だけが

こんな

つらい目に…。

有喜をみていると、

悔しい思いで

いっぱいになってくる。

誰を恨むべきなのか…

純一は

そんな悲痛な気持ちと

戦うことが

多くなっていた。