「今日のご飯は何~?

 私、

 ハンバーグ食べたい。

 ねぇ、ねぇ、

 おままごとしよぉー。」

内容は

幼稚だが、

明らかに

明るくなってきた。

母は

元気になったのだと

喜んでいた。

純一が

仕事から帰ってくると

有喜の状態を

すぐさま報告した。

すると

純一は

眉間にシワを寄せ、

少し止まった。

「それって、

 もしかして

 喋りすぎなんじゃないんですか…?

 ちょっと

 ハイテンションというか…。」

有喜の母は

「そうそう!

 ホントそんな感じ。」

と答えた。

「多分それは

 病気の進行症状だと…

 人格崩壊…

 躁状態…

 多弁…。

 もしかしたら

 本当にもう

 長くは無いのかと…。」

「何縁起でもない事

 言ってるの?!」

有喜の母は

怒った。

「すみません。

 これは

 私の知識の範囲で…

 決して

 医師の意見じゃないので…

 すみませんでした。」

純一は

嘘でも

言ってはならないことを

口にしてしまったと

反省した。