一途愛

めずらしく学校に余裕を持ってはいった。

だけどまだ龍は来てなかった。
なんだ……少しでも一緒にいられるって思ったのに

ちょっとがっかりした。


席に座ると

「大関姫…顔…またでかくなったんじゃない?」

美里が仲間をひきつれて
私の席を囲んだ。

そういえば…そうだった。
これも予測の範囲以内だけど 龍に聞かれるのはイヤだった。

「宗方 重たそうだったよね。
あんたをかばった罰ゲームだったけどね。」


やっぱ重そうだったんだ。
冷や汗が背中をつたった。

「調子こくなよ。優しくされたからって…
おまえなんて物珍しさで 気をかけてもらってんだからな。」

美里のきれいな顔がアップになって
私はいつもなら目をそらすけど

今日はしっかりとガン見していた。


ファンデーションをかなり厚く塗ったくっている。
多分 本当の肌はかなり荒れているなって思った。


「あ?何見てんのよ。」

ビックリして思わず目をそらした。


「今度調子こいたらみんなでしばくからな。」

みんなで…しばく…?


恐怖感で一杯になった。