一途愛

「他の奴は…信じなくていいから…
俺のことは信じろ……。」

「やだ…一番信じたくない……。
裏切られるのやだもん。こんな私……
重くてすぐに嫌いなられるんだ……。」

人を信じられない病気なんだ私

特に宗方のことだけは信じるのが怖い


「信じろとしか…言えない……。」

「学校でされるいじめを見てて 情けなくなるでしょ?
でもあともう少し耐えないといけないの。」

「戦えばいいじゃん。」

「面倒だからイヤ。それに宗方くんも
巻き込まれるのはもっとイヤ。
私のことはもう…かまわないで……。
今日みたいに助けないで……。
もう…話かけないで……。」


そう言いながらも…
話かけられないことを考えると
悲しくなって仕方がなかった。


私の方が絶対 宗方を好き……。
この感情が恋なんだって……。

「おまえとこうして一緒にいたい。」

宗方の手が熱くなった頬を両手で静かに
おさえこんだ。

無理やり上を向かされて
涙で宗方がぼやけて見えた。


「俺がそのあまのじゃく治療してやる。」

「もう治らないよ……無理……。」

涙が宗方の手を滑り落ちる。