一途愛

「女を泣かせるなら 私はやめてください。
これ以上傷つきたくないから…こんな
私を後で笑ったりされるのは…怖いから……。」

頬がカッカと燃えているのがわかる。

「女の人 たくさん泣かせたんでしょ?」

さっき伊織さんやおばあちゃんが言った言葉

「あいつら……。
確かに…確かにそういうこともあったけど
それは自分の…自分にとってその女が…
違ったからだし……ずい分
もめたりもしたけど……いろんなこともあったけど
それって……本物見つけるまでは…仕方がないことだろ?」

「本物?」

「おまえが…俺の本物なのか…知りたい。」

目が点になった。

「な…何を……そんな本物なわけないでしょ……
これ以上…言ったら…本当に怒るから。」


「おまえだけは…違うんだ…。」

「からかわないで!!」

私は宗方の胸を叩いた。

「今までと違うんだ。
こんなに女に対して感情をもったのは…
正直に言うと二回目。それにおまえみたいなタイプは
初めてなんだ。」


それはそうでしょう……。
こんな…私みたいな……。

「私 嫌われ者だし…宗方くんだってきっと
私のこと嫌いになる日が来るわ。
みんなと一緒に…同じ目をして…私を傷つける。」


その日がすぐに来ると想像して
涙がボロボロと落ちてきた。