一途愛

失神しそうだった。
力が抜けて　私は思わず宗方の抱きしめてくれる
力だけが頼りで

宗方が手を緩めたら床にすわりこんでしまった。

「おい…。」
ビックリした宗方が私を立たせようとした。


「だから…そういう免疫がないって…だから
やめて…からかわないで…。」

「なんでからかうって決めつける？」

「だって…私なんて人に優しくしてもらったことないんです。
それにこんなことされて…心臓が壊れてしまいそうです。」

「そんな・・・・・。」

宗方が笑った。

「宗方くんには大したことなくても
私には大変なことなんです。」

「大したことじゃなくないから。
俺だって…ふざけてこんなことする男じゃないし。」

「意味がわかんないよ…もう…。」

声が震えた。

緊張の糸が切られた感じになって
宙を飛んでいる私がいる。


宗方は私を立たせようと持ちあげた。

「重いから　やめて……。
恥ずかしいの……。こんな太ってんのに…
宗方くんに抱きあげられたり
抱きしめられたり　抱き起こされたり……
もう…最悪……。」

宗方は優しく私を抱き起こしてくれた。

「俺は…今のおまえがいいと思ってるよ。
柔らかくて温かくて…癒される…。
俺の痛いとこ…おまえはみんな治してくれる。」

「何…言ってるの？」


これは…恋の告白なの？
そんな…まさか　違うよね…。