一途愛

豪邸の前では 深呼吸・・・・。

「はぁ~~~ふぅ~~~。」

多分 まだ宗方は帰ってきてないだろうから
お手伝いさんにお願いしよう。

インターフォンを鳴らそうとしたら
玄関のドアが開いて

この間の車の女性が出てきた。

「あら?どちらさま?」

私が知りたい……。

「あの…宗方くんの学校のものなんですけど。」

「あ そう…で?」
よく見てもキレイな人だった。
もしかしたら 公認なのかもしれない……。
かなり撃沈してしまった。

「マフラー借りたんで 返しにきました。
宗方くんに渡してもらえますか……。」

紙袋を手渡した。


ちゃんと渡してくれるかな。

女の人は私を上から下までジロジロと見て
感じが悪かった。

「誰 誰か来たの?」

あの威勢のいいおばあちゃんの声がした。

「あら あなた 龍の?」

「はい。昨日はお邪魔しました。」慌てて頭をさげた。

「え~~~~!?お邪魔って何!?」

女の人がすごい大きな声を出したので
私は驚いて引いてしまった。