自分はただ眠っていただけだったのか…
目が覚めた時の現実にまだ
信じられずにいた。


龍が
「ありがとう。姫が守ってくれたんだよ。
俺たちの愛の証を・・・・・。
姫が休暇中 俺 頑張ったよ。
授乳 オムツ換え 沐浴……。」


「私の赤ちゃんなの?」

「姫が考えていた名前から決めたよ。
宗方 貫。愛を貫くで 貫 いい名前だな。」

「龍・・・夢じゃないのね?
もうどこにも行かない?」

「今までいろんな人が姫を支えてくれたけど
今から俺が 姫を支えるからな。」


目が覚めたら そこに愛する人が二人いた。


龍と貫 そして私



産後 後遺症に悩まされたけれど
なんとか少しづつ元気になれた。


貫は歩くのも力強くなって 最近は貫を真ん中にして
手を繋いで歩く。


まっすぐな道


「何かこの道って 私たちの道みたいだね。」


「だね。まっすぐな一本道……。」


「龍にだけ続いていた道。」


「姫に向かって伸びていた道。」