男がひっくり返った。

「ちょっと宗方 やめなよ!!!」

美里が後から抱きついた。

「おまえも・・・おまえも何だよ!!!
姫を大切だって言っただろ!?なんでこんなことすんだよ!!」

「え?何言ってんのよ。」

倒れた男が立ちあがった。

「誰?」美里に聞いた。

「龍・・・宗方 龍。 姫の・…。」美里が言いかけたのを
待たずに俺の頬にも


ガッツ!!!

「何すんだよ てめー・・・・。」

俺を殴った奴がどうなったか・・・・
俺はブチギレて 男の胸ぐらをつかんだ。

「女みてーな優しい顔して・・・てめー
どーいうつもりだ!!!」


「おまえだってどーいうつもりだ。
姫のことおまえにはもう関係ないんだろうが?
あいつがどうなったって
おまえにはもう何も言えないんだろう?」


「うっせーよ。
姫が泣くのだけは許せねーんだよ。」


「宗方・・・勘違いしてるよ・・・・。
綾人もやめて・・・・。」美里が泣きそうな声を出した。


「おまえがあいつを泣かせてるんだろうが!?
あいつがどんだけ泣いてるのを隠して
必死に明るくしてるか…知ってんのか!?」


美里の携帯がけたたましく鳴りだした。