一途愛

「姫~~元気~~?」

美里からの電話。

「元気だよ。どうしたの?今日はめっちゃ明るいっしょ。」

「あのね…あのね…キャ~~どうしよ~~!!」

「何よ~~早くいいなよ。」

「綾人さんと付き合うことになったのよ~~。」

「マジ?マジに?よかったじゃん~~。
ほんとよかったね!!!」

私もすごく嬉しかった。
美里が綾人に本気だったこと それから綾人が前に一歩踏み出したこと。

「やっと気持ちに踏ん切りがついたから
今度は新しい気持ちで…美里を好きになってみるよって。」

「よかった~~ほんとよかった~~~。
幸せになるんだよ。」

「ありがと ありがとね。
姫が・・・姫の一途さに…私もまっすぐ綾人さんに
気持ちを伝えようって 勇気もらったの。」

「お役に立ててよかった。」

「ね・・・・宗方から何か言ってきた?」

「ああ この間会ったって言ってたものね。
来ないよ。綾人に彼氏のフリしてもらったし・・・・
もう来ないって 自分が選んだんだもん。」

「私たちあんたに幸せになってほしいんだよ。」

「わかってるよ。でももう龍の事はいいの。
龍のいないとこで私は龍を想い続けるって決めたの。」

そう龍にわからないように
龍が重荷にならないように
静かに・・・・私は一生龍を想い続けるんだ。