一途愛

「あ……マフラー……。」

返すのをすっかり忘れていた。
いい香りのするマフラー


私はマフラーをとって抱きしめた。

「いつ返そうかな……。」

学校では返せそうもない。
そんなとこ見られたら…何を言われるか


首をブンブン振った。


家に直接持って行こう
玄関前においたらわかるよね。

「ルナタ お礼に何かいれようかな。
どう思う?」

私の得意なもの……


カップケーキ……迷惑じゃないかな。


早速 キッチンに降りて行くと
「ね~~お友達できたの?」

ママが嬉しそうに飛びついてきた。

「友達って…ほど…じゃないけど 転校生だったから…。」

「仲良くなれるといいね。」

「うん……。」

「どうしたの?」

「友達に今日のお礼にカップケーキ作って
明日持って行こうと思って……。」

「そう いい考えね。
姫のカップケーキは美味しいから きっとクセになるわ。」


嬉しかった。
誰かのために 何かを作る。

それが 宗方っていうのが 胸がときめく。