一途愛

「なんでそんなやつ いつまでも好きなの?
別に違う人生とか考えるじゃん 普通。」

「でも 私には考えられなかったの。
少しでもいい好きな人と繋がっていたい。
エゴなのかもしれない…あとで子供に恨まれるかもしれない。
だけど…この子が欲しいの。」

「バカだな マジで・・・・。」

「美里の気持ち 知ってるんでしょ?」

「知ってるよ。積極的だからね。
でも気付かないふりしてる。」

「嫌い?派手に見えるけど ホントいい子だよ。
キレイだしスタイルいいし…性格だっていいのよ。」

「わかってるよ。」

「けっこう片想い 長いのよ。」

「俺もさ・・・・長いんだ片想い。
自己満足な片想い・・・・・。」

「そうなの。」

「もう実らないな・・・・・。
そこまで一途を貫き通すんだから・・・・・。
別れたって聞いた時 俺 今度はちゃんと告白しようって
そう思ったんだよな。」

胸がドキンとした。

「でもまた手の届かないとこにいってしまったね。姫ちゃん。」

「あ あの・・・・。」

「俺の忘れられない女は 姫だからな。
俺の人生を守ってくれた あの時あの褒め言葉を
聞かなかったら今の俺はいない。
途中で挫折しただろうな。
再会するたびにキレイになっていく。
自分の手で姫を仕上げた時 緊張で手が震えた。
俺の手で俺好みの女に仕上げたんだ……。
誰かのためじゃなくて…俺のために……。」


「綾人・・・・。ありがとう
私みたいなのそんなに大切に思ってくれてて。」

「俺もお前らに負けない 一途愛 だろ?」

「ありがと…ほんとうれしい。」

私は幸せな女だなって思うよ・・・・・。