宗方の妻にちゃんと伝言をした。
妻からも伝言を預かって 朝行くと
足を動かしたり手を動かしたりしていた。
今日はここが最後の日だった。
「頑張ってますね。」
「あ 大関さん。」
「奥さんから伝言です。
一日も早く よくなって早く会いに来て下さいね。
愛してます。って。よかったですね。」
龍の父親が泣きだした。
病気をすると 涙もろくなるようだ。
あんな冷酷で鬼のような人が・・・・
今はとても穏やかな顔をしていた。
「リハビリ 頑張って下さいね。
それから私は今日でやめるのでもう
お会いすることはないと思います。
応援してますからね。」
そう言うと 不安げな顔になった。
「どこに?違う病院かい?」
「はい。まだ……次は決めてないんです。」
「もう少しいたらいいのに。」
「宗方さんが来る前から決まってたことなので。
頑張ってくださいね。早く奥さんのところへ帰ってあげて
それから…もっと人を信じましょう。
卑屈の先輩が言うんだからよく聞いて下さいね。
それから……。」
「それから?」
「龍を生んでくれてありがとうございます。
産んでくれたのはおかあさんですけど…ありがとうございます。
龍にあえて私 ほんとに幸せでした。
トンネルから出られない私を 龍が手をつないでくれて
出してくれたんです。今の私があるのは龍のおかげです。
ありがとうございました。」
龍の父親はまた泣きだした。
「泣き虫ですね。」
私は思わず抱きしめていた。
赤ちゃん・・・あなたのおじいちゃんだよ。
そうお腹に声をかけていた。
妻からも伝言を預かって 朝行くと
足を動かしたり手を動かしたりしていた。
今日はここが最後の日だった。
「頑張ってますね。」
「あ 大関さん。」
「奥さんから伝言です。
一日も早く よくなって早く会いに来て下さいね。
愛してます。って。よかったですね。」
龍の父親が泣きだした。
病気をすると 涙もろくなるようだ。
あんな冷酷で鬼のような人が・・・・
今はとても穏やかな顔をしていた。
「リハビリ 頑張って下さいね。
それから私は今日でやめるのでもう
お会いすることはないと思います。
応援してますからね。」
そう言うと 不安げな顔になった。
「どこに?違う病院かい?」
「はい。まだ……次は決めてないんです。」
「もう少しいたらいいのに。」
「宗方さんが来る前から決まってたことなので。
頑張ってくださいね。早く奥さんのところへ帰ってあげて
それから…もっと人を信じましょう。
卑屈の先輩が言うんだからよく聞いて下さいね。
それから……。」
「それから?」
「龍を生んでくれてありがとうございます。
産んでくれたのはおかあさんですけど…ありがとうございます。
龍にあえて私 ほんとに幸せでした。
トンネルから出られない私を 龍が手をつないでくれて
出してくれたんです。今の私があるのは龍のおかげです。
ありがとうございました。」
龍の父親はまた泣きだした。
「泣き虫ですね。」
私は思わず抱きしめていた。
赤ちゃん・・・あなたのおじいちゃんだよ。
そうお腹に声をかけていた。


