「龍が私に 姫と友達になってやってって言ったの。
もちろんあんたはいやだと思うから
そんなずうずうしいことは言わないけど…。
あいつってほんとあんたのこと好きなんだね。
あんたの魅力なんて最初は全然わかんなかったけど…
魅力をもみ消していたのはうちらだったんだから…。」

「龍が?」

「たぶんもういじめるなってことだと思うよ。
龍に言われなくても もうあんたには手出さないよ。
うちのまわりも だから安心して。」

しばらく言葉が出なかった。


「あんたちゃんと送り出したんだね。えらいね。
私だったら 泣きわめいて絶対行かないでって言うけど。」

「龍には抱えてるものたくさんあるから
私ができることは がんばれって送り出すことだった。」

「あんた…いい女だね~。」

美里の視線に慌てた。

「何…何言ってんの。」

「あいつが好きになるのわかった気がするよ。」

美里が去ろうとしたから


「ありがとう。」といった。


美里は驚いた顔で振り向いた。


「ありがと これからは仲良くしてください。」

そう言って笑いかけた。

美里も
「うん。残された高校生活楽しもうね。」


いろいろあったけど また龍が救ってくれた。
友人がまた 増えた。


また空を見る。

いってらっしゃい 龍・・・・・・。