「おじゃまします。」

中からお手伝いさんが走って来た。

「龍さん おとうさまがお見えです。」
困惑した様子


「なんで?」

「会長が会議で倒れられて……。」

「じいちゃんが?」

「とにかく中で お待ちですから。」

ああ 今日も邪魔が入ったか……。

「帰るね。」

「いいよ 入んな。
いい機会だから アイツにもちゃんと言っておきたいし。」

「でも…この間…もめたよ。」

その時 リビングのドアから龍の父親が
出てきて 目が合った。

「お この間の…なんだ龍 家にまで入れてるのか?」

「俺ら 用事あんだけど。」

「ちょうどいい。名前…なんていうのかな。」

「大関です。」

「あ そう なんか 大関さんね。」


バカにした様子が憎らしい。
でも やっぱ龍によく似てる。


「入りなさい。」

心臓の鼓動がうるさい・・・・・。