一途愛

店を出て 爆走した。

龍に会える 龍に会える


約束の場所に龍はもう来ていた。
多分 龍も走ってきたんだろうな 肩が大きく揺れていた。


私は龍の前に笑顔で立った。
龍は一瞬 驚いた顔をしたけどそのまま目をそらして
きょろきょろしている。

「龍・・・・。」

龍の視線が戻って来た。

「え?」

「やだな~~私だよ~~~。」

「え?姫?何その・…顔・・・・。」

「カットモデルになって 広告モデルになったの。」

龍がじろじろ見るから すごく恥ずかしかった。


「なんか 姫じゃないし・・・・。」

「え?キレイとかめっちゃ言われたんだよ。
私もこうやって手をかけたらキレイになれるって
嬉しかった。」

「俺は 手をかけない姫がいい。」

一気におちた気がした。


一番龍に 褒めてほしかったのに・・・・。


「バカ 龍にキレイって言ってほしかったのに。」

「あ ごめん キレイだよ。
だけど俺は いっつもの姫がいいって言っただけ。」

複雑な気持ちだった。

「どっちにしてもテンション下がったから。」

気分悪い・・・・。