一途愛

「見舞行くからさ。」龍も困っている様子。

「口ばっかだよ。友達もそう言ったけどみんな
こなくなって私のこと忘れちゃったんだもん。」

「ほら 俺はバイトしたいからさ。
ちゃんと行くって。」

「嘘ばっか……本当は彼女ともっと会いたいからって
喜んでるんでしょ?」


私に負けてない卑屈さだわ……。

「とにかく送って行くから。」

「やだ。龍のとこにいる。」

「あのさ 俺今 彼女きてんだよね。
だから相手できないよ。」


よく言ったよ龍・・・・・。その言葉待ってた!!


「じゃあ 彼女に会う。」

「おい!!」

私は慌てて部屋に戻った。
そう ちゃんとした彼女で あんたなんか
私には及ばないって教えてあげなきゃ・・・・。


部屋に駆け込んで 眠っているルナを抱きかかえた。


「ナァ…。」ルナが迷惑そうな顔をした。


「ごめんね 力を貸して。」

深呼吸して バルコニ―を見てる素振りをした。


「こら・・・葉月!!
いい加減に・・・・しろ・・・・・って・・・。」


勢いよくドアが開いて 
「はじめまして!!」の声に ゆっくり振り返った。

がんばれがんばれ 私・・・・。