一途愛

「この・・・・・。」

松田が私の手をねじあげた。

龍が飛びつこうとしたから 私は龍に
「来ないで!!」と怒鳴った。

「卑怯な事ばっかしやがって。
龍が悪いんじゃないでしょ?龍はてめーらに
ちょされてる私を助けたんだよ。違うか?コラ!?」

龍の口調に少し似せて ビビる松田の顔が快感だった。

「おまえも停学だよな?タバコ イジメ 暴力……。
おまえも おまえも おまえも 違うか!?」

私は次々と 松田と美里のグループを指差した。


騒ぎを聞きつけて 担任と学年指導の先生が走ってきて

「大関 やめなさい!!」と怒鳴った。

「こいつタバコ持ってますよ。
停学にしてください。吸ってんの見ました。」

もう私はあの いじめられてうつむいていた
大関姫じゃない。

その時

「私も見ました。」亜美と未来と由美が立ちあがった。

「大関さんのイジメや暴力も知ってます。
先生だって知ってますよね?私たち傍観者ですものね。」


次々とクラス中が立ちあがった。

「松田くんに恐喝されました。」

「タバコを吸うから監視してろと脅されました。」

「大関さんを無視しろと言われてました。」

次々と悪事が暴かれて行った。

「先生 松田くんたちも停学ですよね。
私も松田くんに暴力したから 停学ですね?」

私は龍を守りたい

その一心だった。