一途愛

「達人って……。」

達人が困ったような顔をした。


「あ シャンプー上手だったから。」
焦ってしまった。

「俺 三浦 綾人 。」


「あ 大関………です。」ほんと名前いうのやだ。


「大関……何?」さすがに私のスタイルで大関さんはないだろ。


「変な名前なんです。姫って言います。」

「姫ちゃんね。全然変じゃないよ。」

「大関姫って変でしょ?普通みんな爆笑なんです。」
もう先に言っちゃった方勝ちだ。

「くっつけるとね。 姫ちゃんって呼んでいい?」

「あ はい。」

「髪の毛ちょっと伸びちゃったね。」

「あれから行ってないから・・・・。」

「今度 俺に切らせてほしいな。」

「え?」

「やっとシャンプーから一つあがったんだ~
カットさせてほしいな。」

達人を間近で見ると 本当にアイドルだった。


「失敗しません?」

「多分・・・・しない・・・と思う。」


達人の笑った顔 キュンってするほど
可愛い笑顔だった。