待ち合わせ場所には龍が先にきていた。

「遅くなってごめんね。亜美たちとなかなか
別れられなくて。」

「もうさ 言っちゃったら?
俺と付き合ってること。いいじゃん。」

龍が言った。

「だって……みんなビックリするよ。
龍だってなんで私と付き合ってんのとか言われるよ。」

「別にいいじゃん。
俺が好きで付き合ってんだからさ。
いつまでもそんなこと考えるなよ。」


そうなんだけど……。


「めんどくせーな。」龍がボソッとつぶやいた。


その言葉がすごく痛かった。


落ちこんじゃう・・・・・。

そうなんだ めんどくさいんだ……。


「何だよ。」

「めんどくさいんでしょ。」

「は?」

「今 言ったじゃん。
めんどくさいって だったら無理して付き合わなくていい。」

「何言ってんの。」


そうそうめんどくさい・・・・
めんどくさい


「帰る。」卑屈虫が爆発した。


振り返らないで 走った。


バカ 龍のバカ・・・・・・。